福建泉州地域の寺廟・宗祠調査報告 ―王爺および観音信仰を中心に―


第3日(12月29日)

最初に晋江市安海鎮へと向かい、①安海龍山寺(写真18) → ②安海霽雲殿の“囉嗦嗹”のシンボルである龍頭(写真19) → ③霽雲殿跡地(古称は右聖宮、宋代に建設、現存の建物は清代に再建された。現・晋江市養正中学退離休教育工作者協会、写真20) → ④安海朱祠(石井書院、写真21)→ ⑤安平橋および水心亭(写真22) → ⑥星塔境劉王爺公宮(2008年12月再建、写真23) ⑦星塔王厝村の有力者宅に安置されている仏祖像(写真24)を調査した。台湾の艋舺龍山寺や鹿港龍山寺など台湾をはじめアジア諸国には“龍山寺”という名の廟が多く存在するが、そのうちの多くは①安海龍山寺から分霊してきて建てられたものである。我々が安海龍山寺(俗称、天竺寺、観音殿)に調査にいった際には特別に一般公開されていない主神の千手眼観世音菩薩像(福建省第三批省級文物保護単位、その他天竺鐘凡、著名匾額、龍柱などの文物も所有している、写真25)を見せていただくことができた。④は朱熹の朱氏の祖堂。1999年6月第三批市級文物保護単位。⑥星塔境劉王爺公宮は星塔王厝村にある劉王爺を主神とする小さな王爺廟であるが、星塔王厝村にとっては非常に重要な廟のようである。毎年旧暦10月26日の聖誕日には水心亭から仏祖を境域内へと迎え入れてしばらく境域内にて安置しておくようであるが、廟内に安置するのではなく、⑦星塔王厝村の有力者宅に安置されていた。この有力者宅には、多くの観音菩薩像が専用の部屋にて祭祀されており、我々はそれを拝見させていただいた。

18安海龍山寺

18安海龍山寺

19龍頭

19龍頭

20霽雲殿跡地

20霽雲殿跡地

21安海朱祠

21安海朱祠

22安平橋

22安平橋

23星塔境劉王爺公宮

23星塔境劉王爺公宮

24仏祖像

24仏祖像

25千手眼観世音菩薩像

25千手眼観世音菩薩像

 

次に、泉州市鯉城区へと移動し、⑧富美宮(写真26)を訪問した。本廟は明正徳年間(1506-1521年)に創建、蕭太傅(別名蕭望之、蕭阿爺、誕生日5/17、写真27)を主神、王爺廿四尊(別名廿四司)を配祀し、早くから送王船(写真28)の活動を行い、非常に多くの王爺廟の祖廟となっている。廟自身は小ぶりの小さなものであったが、廟内には、台湾やシンガポールなどの多くの王爺廟が表敬訪問に来たことを示す品が所狭しと飾られていた。しかし、聞き取りによれば、現在、富美宮自身はかつてのような送王船などの活動を行っていないようである。

26富美宮

26富美宮

27蕭太傅

27蕭太傅

28王船

28王船

 

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これまでのコメント

  1. 朝敦 より:

    こんばんは。たまたま検索でヒットし、大変懐かしいものを拝見させていただきました。有難うございます。衙口村に二度もいらっしゃったわけですか。故郷です。自分は来日して17年、一番最近の衙口帰省は。。。三年以上前でした。その時は故居の新築は完成したばっかりで外垣の門はまだできておりませんでした。写真32番忠義殿の後ろに写っているのがそれです、門も完成でしたね。帰りたくなってきましたよ。。。また今度じっくりと拝読させていただきます。それでは、お休みなさい。

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